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【特集】建てたのは誰?所有者でわかれる城郭の種類

中世の城郭には本当に沢山の種類があります。
種類分けの観点でいうと、建設位置に応じたもの(山城など)、役割に応じたもの(狩猟館など)のほかに、所有者の身分に応じたものがあります。

今回は、所有者の身分に応じた種類分けをみてみましょう。
城郭といえば貴族の住処というイメージがありますが、
意外にもより幅広い身分の人々が城郭を建設したのだと、この種類分けからわかることでしょう。

国王城郭(Königsburg)、帝国城郭(Reichsburg)、王宮(Pfalz, Königspfalz)
国王(皇帝)によって直接建設、管理された城郭。
神聖ローマ帝国の領域に分散して置かれ、国王やその従者が一時的な滞在場所として利用しました。
帝国議会の開催場所としても使用されました。
帝国城郭と王宮の区別はあいまいですが、国王城郭は防御性の高い建築を指し、
王宮は防御性の低い豪華な宮殿を指す傾向にあります。
作例:ニュルンベルク・カイザーブルク城、ゲルンハウゼン城

kai.jpg
ニュルンベルクの町に立つ国王城郭・カイザーブルク城。クリスマス市の時期にはライトアップ!


大公城郭(Herzogsburg)、伯城郭(Grafenburg)、騎士城郭(Ritterburg)
上記と同様、管轄権所有者の身分に応じて名付けられた城郭。

司教城郭(Bischofsburg)
司教あるいは司教区単位で建設・管理され、利用されました。
ドイツでは聖職者も城郭を拠点にして支配権を拡大していたのです。
司教城郭は中世中期には都市内にあり、時折大聖堂と結合していました。
一方で、中世後期には都市の外側に移転することがありました。
それは司教権力に対し、力をつけつつあった市民階級が抗議するようになったからです。
作例:大聖堂城郭ヒルデスハイム城、ヴュルツブルク・マリエンベルク城

家人城郭(Ministerialenburg)
最初不自由な身分で城郭の管理を任されていた家人(ミニステリアーレ)が、次第に力をつけて城郭の自分の所有財産としたことによって成立しました。
作例:ミュンツェンベルク城

騎士団城郭(Ordensburg)
中世中期や後期に、紛争地域(東西プロイセン、ポーランド、バルト海沿岸)にドイツ騎士団によって建設された城郭。
作例:ポーランド・マリエンブルク城

修道院城郭(Klosterburg)
城郭のように全体的に防備が固められた修道院。15、16世紀では、オスマントルコの脅威に対抗するために建設されました。
作例:グロースコムブルク城

・・・と、ざっくり列挙しましたが、いろいろありますね。
城郭の成立にはさまざまな背景があったことが、この種類分けだけでも明らかです。奥が深いな~。

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