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エルツ城 ―切り立った複合建築― その1

ドイツのお城といえばノイシュヴァンシュタイン城を思い浮かべる方も多いかとおもいます。
ですがここでは、あえて私の一押しのお城から紹介したいと思います。
それは、エルツ城(Burg Eltz)です。

エルツ城への旅
個人で城郭へ旅する場合は、事前に様々なことをチェックしておかなければなりません。
古い城郭であれば、山奥の辺鄙なところにある場合が多いので。
私の場合はよくドイツ鉄道のHPでお城の近くまでの道のりを検索します。便利です。
さて、エルツ城へ向かって出発です。出発地は、ライン川とモーゼル川が合流する町、コブレンツです。
eltz3.jpg

コブレンツからローカル電車で数十分、ハッツェンポルトというモーゼル川流域の町に着きました。
ここは人口1000人にも満たない田舎町ですが、斜面にワイン畑が広がっていて、町並みが綺麗でした。
時間があったので、川沿いのベンチで休んでいたところ、この町の子供たちはみんな私に挨拶をしてくれました。
見知らぬアジア人にもきちんと挨拶するとは、いい教育してるなあ。というか、こんな田舎にも子供がたくさんいるのかと関心しました。
eltz4.jpg

ハッツェンポルトからバスに乗り、エルツ城の駐車場へ。
バスを降りると、目の前にあるのはただの林。お城はどこ?
とりあえず小道があるので、歩いていきます。
しばらく歩いていくと、突然視界が開けます。眼下には、巨大な建造物が広がっています。
eltz1.jpg

エルツ城が旅人に鮮烈な印象を与えるのは、この光景です。
たいていの場合、お城は山の頂上にあり、旅人は城を最初見上げることになります。
一方でエルツ城の場合、いきなり城の全体像を見降ろすことができるのです。
実際にこの光景に驚いた著名人がいます。それはフランスの作家ヴィクトル・ユゴー(1802~1885年)です。
彼は『見聞録』のなかで、エルツ城の第一印象をこう語っています。

高くて、巨大で、驚くほどに不気味だ。こんなものはいまだかつて見たことがなかった。人はその城郭を高い切妻造りの群集と呼ぶことができるだろう。-Victor Hugo, Choses vues 1848-1869, Paris 1972.


切妻、つまり三角屋根がところ狭しと並んでいる様子は、確かに異様です。一つの建築なのに、町のようです。

また、19世紀イギリスの旅行作家キャサリン・マックォドは、このように述べています。

誰しもこの城郭を言葉で言い表すことはできない。この城郭はまるで石の物語である。全体像は現実というよりはむしろ夢想である・・・。-Katharine Macquod, In the Volcanic Eifel, London 1896.


彼らがいうように、エルツ城が非日常的な印象を与えるのは、無理もありません。
というのも、この城郭にはロマネスクからバロックに至る様々な建築様式が混在しているのです。
それにもかかわらず、全体としてまとまりがあり、まわりの大自然とも調和している。
まさに、「複合建築(Gebäudekomplex)」といえます。
様式が統一的な都市の宮殿や聖堂とは、異なる魅力がそこにはあるのかもしれません。

次回は、エルツ城の建築と歴史を、より詳しくみていきたいと思います!
エルツ城その2へ
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